Good Sound Maker ブログ

オーディオ・音楽制作・ライブ演奏用機器のレビューやお試しネタなどなど。

だいぶまえに自宅の音楽用&開発用PCのHDDをSSDにしてからというもの、まったくパフォーマンスに不満を持つことはなかったのですが、ふと最近のパソコンを起動する機会があって、あまりの起動の速さにびっくりしてしまいました。
今やスマホやPCは人の頭脳を補完する存在。自分のPCが遅いと言うことは、自分の頭が悪いということにもなる!!ということで、5~6万の予算で自分のPCをアップグレードすることにしました。

今のパソコンは もともと マウスコンピューターからWindows Vistaの時代に買ったデスクトップ(ミニタワー)パソコンで、CPUは かなりマニアックな AMD Phenom II X4 905e というもの。今調べたら 2009年のCPUですね…。この CPU、個人的にはなかなかの名作だと思ってまして、かなりお安い4コアCPUだったのです。正直、ケチりにケチるのであれば今このCPUでデスクトップ作っても全然現役でいけるんじゃないですかね。

で、このマウスコンピューターのミニタワーというのは 中身はごく一般的な MicroATX規格になっていましたので、自作PCと同じように部品を入れ替えたりできるんですね。今までも謎の電源がプスッっと切れてしまう不具合などで マザーボードを交換したり、電源を交換したり、HDDをSSDに交換したり、ファンを交換したりしながら10年弱使い続けて来たのです。

わたくしかなりの判官贔屓ですので IntelよりもAMDを選びたい衝動がありまして、去年から話題の Ryzen CPUに目をつけておりました。が、総合的なコスパを考えると Intel の第8世代 (Coffee Lake) Core i5がいいんじゃないかなあと心が傾いて参りました。正直今のCore i5ってちょっと前のCore i7を平気でしのいでいるし、特にCore i5 8400 かなり安いし…よし!Core i5にしよう!

ちょっと不安になったのが、今のWindows10を使ったままで AMDからIntelに、つまりマザーボードもCPUも交換するというのがいろんな意味で可能なんだろうか、ということです。一昔前のOSだと、マザーボード変えたらOS入れ直し、というのは当たり前だったのですが。

結論から言ってしまうと、「何一つ問題はなかった」です。マザーボード付属のドライバ類を入れるだけ。

そして、気になった Windows10の再認証に関しても、再認証こそ必要にはなりましたが「何も問題は起こらなかった」です。これに関してはちょっとした環境の差によって問題が出てくるケースもあるのかもしれませんが。実は認証後に SSDも128Gから256GのNVMeに入れ替えたのですが、これは再認証なしでOKでした。

というわけで、6万弱で改造してしたマイマシン、超高速で稼働中です!!

旧:
CPU: AMD Phenom II X4 905e
Mother Board: GIGABYTE GA-78LMT-USB3(Rev.5.0)
Memory: SUPER TALENT DDR3 4GB (DDR3-1333) x2
SSD: SAMSUNG 830 Series 128GB

新:
CPU: Intel Core i5 8400
Mother Board: GIGABYTE H370M-D3H
Memory: CFD W4U2400CM8G DDR4 8GB (DDR4-2400) x2
SSD: WD BLACK PCIe Gen3 x4 NVMe SSD WDS256G1XOC 256GB

ちなみにゲームもしないのでグラボは RADEON R7 250xe を流用。まだギリギリCPU内蔵グラボよりも速いみたいなので。

GIGABYTE ってあたりがちょっと判官贔屓っぷりが入っているかもしれませんが…
もし気が向いたら詳細なレビューもしてみようかな。やめようかな。

個人的にはWindowsの音楽管理アプリが MediaGo がシンプルで好きだったのですがどっかの会社の事情で SonicStage あらため x-アプリ あらため Music Center for PC に乗り換えよと。
TuneBrowser

そう、Music Center for PC って MediaGoの前にソニーが音楽管理アプリとして推奨していた x-アプリを名前変えて出しなおしたものなんですよね。基本的には。ソニーは分社化やなんやらで MediaGoをWalkmanのアプリとして使えなくなったもんだから、モトサヤの x-アプリに戻すと、そういうことなんです。これまでもソニーの一貫性のない音楽管理アプリ戦略のおかげで僕のPCの楽曲保存領域はそれぞれのアプリフォルダに断片化しまくっていて、もう勘弁してほしいです。

というわけで、乗り換えはやめてMediaGoと心中してやろう、と覚悟を決めたのです、その矢先に MediaGoの脆弱性ニュース。もうサポートしてないから Music Center for PCに乗り換えてねと…。ふざけるなと。
まあそんな脆弱性を利用するヤツはまずいないだろうから無視しててもよかったんですが、MediaGoでCDをリッピングすると、CDによって曲の頭がどもってしまう現象が起こっていたんですよ。これはちょっといただけないかなと。やっぱり Music Centerしかないのかなぁ…心中の覚悟はもろくも崩れ去り…

いったんは Music Center for PCへ。

気は進まなかったのですが、ひとまず Music Center for PCを落としてきてインストールしてみたのです。Music Center for PCは x-アプリ時代に WASAPIやASIOのサポートをするなど、なかなかツウ好みのアップデートをしてきたのでそういう点では評価できるのですが、予想通り…というか、5.6MHzのDSDが扱えないなど、微妙にMediaGoとの互換ツールとしては使えない事態になっております。
まぁ、MediaGoのDSDはソニーのハードのみサポートというこれまた器の小さいことをやっていたので、どっちもどっちなのですが。

そして、どうしても許せないのは、停止ボタンを押したときの挙動。なんでこんな生ぬるいフェードアウトで止まるんでしょうか。止めたいから停止ボタンを押してるんだぜ。急ブレーキ踏んでるのにふんわり止まってる場合かよ。さいきんのメディアプレーヤーの流行りかもしれないけど、これはせめてON/OFFできないと話になりませんぜ。

ということで、もうソニー純正はあきらめて、音楽管理アプリ探しの旅に出かけたのでした。
foobar2000とかもちろん知ってますけど、あのB級感ただようUIはちょっと音楽を聴く気分がなえてしまうのでちょっと。

■ MusicBee

これはなかなかよいですぞ。
プレイリストの設定をすれば、Walkmanへの転送もアプリから行える。
停止フェードが生ぬるいのはMusic Centerと同じなのですが、これは設定でオフにできる。
いいね、これに決定!
…と思いきや、今度はCDリッピングのときに使う楽曲情報データベースに日本の曲が登録されていないのか、全然違う曲情報を拾ってくるですよ。再生アプリとしてはよいのに、残念!

■こんにちは TuneBrowser

最近は持ち歩く音楽と言えばGoogle Play Musicに全曲上げて、スマホで聴いてるので、もうWalkmanへの転送は二の次でいいんじゃないか?と思ってきました。Google Play Musicに上げると、せっかくのFLACが320kbpsのAACに圧縮されちゃうんですが、まあ外で聴くときはそれでいいんじゃないかと。

ということで、目下PCのアプリの目的はリッピング+おうちのDACで再生。

いろいろ探した結果、すごいのありましたよ。 TuneBrowser。これは本気のプレーヤーでございます。
みためはカジュアル感を保っておきながら、いったん設定に入ると、カスタマイズできる項目が半端ないです。

ASIO、WASAPIもちろん対応。そればかりか、再生時に任意のサンプリングレートにアップサンプリングしてくれるので、PCMのザラザラ感まで伝わってくるような高解像度で再生可能。DSDにももちろん対応。ってか、これ作っている方は自力で調べて、デコード自前でやってるんですよ。多くのメーカー製アプリのDSD再生は某社のOEMで、こだわりのかけらもないというのに。で、さっきの停止フェード問題。これはTuneBrowserもご多分に漏れずなのですが、とうぜん設定変更可能。デフォルトは確か200ミリ秒なんですが、停止時のフェードなんて10ミリ秒で十分。CDリッピング時も、なじみのあるCDDBから楽曲情報をとってきてくれる。
そして、リッピングした楽曲の保存場所もカスタマイズ可能。今までのMediaGoのフォルダにMediaGoと同じお作法で保存するように設定可能。

Walkmanへの転送は…どうやらできなそうですが、まあこれはD&Dでもできるし最近はやらないので別にいいや。

実は有償アプリで、まだ試用期間中ですが、これはおそらく買っちゃうな。
魂のこもったアプリを作る人は全力でサポートします!

ちょっと脱線

先日の音質レビューでは、総じて買ってよかった!という気持ちをお伝えしました。
その後、ちょっと「あれ?」と思うような動きが見つかったのですが、アップデータで全て修正されていることがわかりました。そうです。彩速ナビのすごい点は、こまめなアップデートにあります。

バグがなきゃないに越したことはないですが、現実にはふんだんな機能を搭載した最近の機器でまったく不具合なく出荷できるというのはなかなか難しいことです。なぜなら、多機能を短期間で達成するにはオープンソースを活用した開発が不可欠であり、それはつまり「自分たち以外が作ったプログラム」と協調動作しなければならないことを意味するからです。

それでもこまめにアップデートできるというのは、それなりにソフトウェア開発環境がモダンであることを示しています。実際のところプログラムを修正した場合は修正の影響が及ぶ場所を見極めてそこが正しく動くことを検証しなければならないのですが、ソフトウェア環境がモダンでないとこの見極めが甘くなったり、そのプロセスにすごく時間がかかったりします。

まあまあ、ともあれ過去の遺産を引きずらざるを得ない古いソフトウェア環境になりがちなカーナビというプラットフォームでモダンな開発環境を使えるというのは重要かつ難易度の高いことだと言えます。

インターフェースの完成度

機能編と書いてだいぶ脱線してしまいましたが、機能をユーザーに見せるためのインターフェースは実によくできていると思います。基本的にボタン選択によってどんな機能にもリーチできるような思想でありながら、マニュアルを読めばそれをショートカットできる方法がわかり、操作がスムーズに行えるようになります。

そして、「ここはこうあってほしかったなぁ…」と思うような機能は必ずと言っていいほどカスタマイズできます。例えば、カーナビの地図は夜用の配色と昼用の配色が用意されていてそれが昼夜で切り替わるのですが、これがナビのメーカーによって「ライトをつけたら配色が変わるもの」「明るさによって配色が変わるもの」様々なのですが、彩速ナビでは、これがどちらでも切り替えることができます。

また、ナビのクセ、たとえば細い路地を優先するのか幹線道路を優先するのか、渋滞回避をどのぐらい加味するのかなどのさじ加減は設定で細かく決めることができます。

価格コムなどのレビューを見ていると、このあたりのカスタマイズができることに気づいていないで評価している人もいて、たしかに列挙された奥底のメニューまで探すのは大変ではありますが、さがしたらきっとあるよ!という気持ちで見ていけば、自分好みの動きに仕立て上げることができるのはとても気が利いています。

ところで、このへんのメニューの奥底の構成はパイオニアの楽ナビやサイバーナビにとても良く似ているような気がするのですが、それはこのナビがパイオニアの子会社であるインクリメントPの地図を使っているのと関係あるのか、単純に参考にしただけなのかは定かではありません。

画面表示の限界と設計思想

ひとつ気になった点。地図はメインの地図と、サブの地図を2画面分割で表示するのは中堅以上の多くのナビで可能です。彩速ナビでもこれはもちろん可能であり、それに加えてインフォメーション、オーディオの情報が選択で2画面目に表示することができます。ただし、基本を2画面の地図にしたままでオーディオの情報を出すことはできず、2画面目は必ず機能の切り替えになってしまいます。つまりオーディオの情報は2画面地図の上に出すことはできないということ。曲名ぐらい出したいなと思うのですが、それは思想的にむずかしいようです。ただ、そのことによって「今どこの画面にいるんだっけ??」と迷子になることは非常に少ないと感じます。どこから出てきた画面なのか、というのが直感的にわかりやすいような配置になっていて、それを難しくするような機能は存在できないようになっているのです。これは自分が持っていたころのサイバーナビの思想とは対照的です。サイバーナビは、機能を入れることとUIのお作法を守ることを天秤にかけたときに迷わず前者をとるような作りでした。それはそれでいいところももちろんありましたけどね!

ということで、このあたりの思想も非常に好感が持てるなぁ、という印象でした。

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