ちょっと脱線

先日の音質レビューでは、総じて買ってよかった!という気持ちをお伝えしました。
その後、ちょっと「あれ?」と思うような動きが見つかったのですが、アップデータで全て修正されていることがわかりました。そうです。彩速ナビのすごい点は、こまめなアップデートにあります。

バグがなきゃないに越したことはないですが、現実にはふんだんな機能を搭載した最近の機器でまったく不具合なく出荷できるというのはなかなか難しいことです。なぜなら、多機能を短期間で達成するにはオープンソースを活用した開発が不可欠であり、それはつまり「自分たち以外が作ったプログラム」と協調動作しなければならないことを意味するからです。

それでもこまめにアップデートできるというのは、それなりにソフトウェア開発環境がモダンであることを示しています。実際のところプログラムを修正した場合は修正の影響が及ぶ場所を見極めてそこが正しく動くことを検証しなければならないのですが、ソフトウェア環境がモダンでないとこの見極めが甘くなったり、そのプロセスにすごく時間がかかったりします。

まあまあ、ともあれ過去の遺産を引きずらざるを得ない古いソフトウェア環境になりがちなカーナビというプラットフォームでモダンな開発環境を使えるというのは重要かつ難易度の高いことだと言えます。

インターフェースの完成度

機能編と書いてだいぶ脱線してしまいましたが、機能をユーザーに見せるためのインターフェースは実によくできていると思います。基本的にボタン選択によってどんな機能にもリーチできるような思想でありながら、マニュアルを読めばそれをショートカットできる方法がわかり、操作がスムーズに行えるようになります。

そして、「ここはこうあってほしかったなぁ…」と思うような機能は必ずと言っていいほどカスタマイズできます。例えば、カーナビの地図は夜用の配色と昼用の配色が用意されていてそれが昼夜で切り替わるのですが、これがナビのメーカーによって「ライトをつけたら配色が変わるもの」「明るさによって配色が変わるもの」様々なのですが、彩速ナビでは、これがどちらでも切り替えることができます。

また、ナビのクセ、たとえば細い路地を優先するのか幹線道路を優先するのか、渋滞回避をどのぐらい加味するのかなどのさじ加減は設定で細かく決めることができます。

価格コムなどのレビューを見ていると、このあたりのカスタマイズができることに気づいていないで評価している人もいて、たしかに列挙された奥底のメニューまで探すのは大変ではありますが、さがしたらきっとあるよ!という気持ちで見ていけば、自分好みの動きに仕立て上げることができるのはとても気が利いています。

ところで、このへんのメニューの奥底の構成はパイオニアの楽ナビやサイバーナビにとても良く似ているような気がするのですが、それはこのナビがパイオニアの子会社であるインクリメントPの地図を使っているのと関係あるのか、単純に参考にしただけなのかは定かではありません。

画面表示の限界と設計思想

ひとつ気になった点。地図はメインの地図と、サブの地図を2画面分割で表示するのは中堅以上の多くのナビで可能です。彩速ナビでもこれはもちろん可能であり、それに加えてインフォメーション、オーディオの情報が選択で2画面目に表示することができます。ただし、基本を2画面の地図にしたままでオーディオの情報を出すことはできず、2画面目は必ず機能の切り替えになってしまいます。つまりオーディオの情報は2画面地図の上に出すことはできないということ。曲名ぐらい出したいなと思うのですが、それは思想的にむずかしいようです。ただ、そのことによって「今どこの画面にいるんだっけ??」と迷子になることは非常に少ないと感じます。どこから出てきた画面なのか、というのが直感的にわかりやすいような配置になっていて、それを難しくするような機能は存在できないようになっているのです。これは自分が持っていたころのサイバーナビの思想とは対照的です。サイバーナビは、機能を入れることとUIのお作法を守ることを天秤にかけたときに迷わず前者をとるような作りでした。それはそれでいいところももちろんありましたけどね!

ということで、このあたりの思想も非常に好感が持てるなぁ、という印象でした。